日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
急性腎不全および慢性腎不全の急性増悪症例の麻酔管理
小金井 博昭伊沢 仁志大脇 明鈴木 玄一
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 12 巻 1 号 p. 88-91

詳細
抄録
急性腎不全あるいは慢性腎不全の急性増悪のため,緊急に透析用カテーテルを挿入した症例16例の麻酔を経験した.腎不全患者は循環器系,水分電解質・代謝系,血液凝固系などに異常をきたしており,当症例のごとき緊急手術の麻酔には特別の注意を払う必要がある.このような症例の場合,術前評価が重要で麻酔薬,筋弛緩薬の種類および量に留意し,心不全や輸液過剰による肺水腫の予防に努める.また,術前から意識障害のある症例に対しては,挿管による気道確保を含めた呼吸管理を行ない,透析後抜管を試みることも必要である.
著者関連情報
© 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top