日本臨床麻酔学会誌
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筋弛緩薬リバース時にアナフィラキシー様ショックを呈し血中ブラディキニン高値を示した症例
内田 幸介小野田 昇三田 秀孝崎尾 秀彰奥田 千秋
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1993 年 13 巻 2 号 p. 193-196

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抄録
喘息の既往を有する66歳の男性において,恥骨後式前立腺摘除術が行なわれた.手術終了後の筋弛緩薬リバースの最中に,突然の頻脈と血圧の下降をきたし,全身の紅潮と顔面の浮腫および皮下静脈の怒張を呈し,ついに心停止に至った.ただちに心肺蘇生を行なったが,ドパミンおよびドブタミンでは十分な昇圧効果が得られず,アナフィラキシー様ショックによるものと考え,ノルアドレナリンの投与を開始した.末梢血管抵抗は著明に低下しており,血中のブラディキニンは高い値を示していた.本症例の病態にブラディキニンの関与している可能性が考えられる.また,アレルギー性疾患を有する患者では筋弛緩薬のリバース時に十分な注意を要すると思われる.
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