日本臨床麻酔学会誌
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開発途上国においてホース式リザーバー付きディスポーザブル蘇生バックを使用した麻酔経験
秋田 宏樹尾上 公一鳴海 孝高橋 伸二
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2003 年 23 巻 9 号 p. 284-288

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抄録
開発途上国での麻酔は,電源,酸素ボンベの使用に制限があり,一般的に用いられている麻酔器や人工呼吸器の使用が難しい.今回,ネパール王国での医療協力で,小児用アンビューバックTMが破損しジャクソンリース回路で麻酔管理を行ったが,(1)酸素使用量が多い,(2)終末呼気二酸化炭素分圧が高い,(3)吸入酸素濃度が安定しないなどの問題が明らかとなった.その後,後発隊が持参したホース式リザーバー付ディスポーザブル蘇生バック(プルマネックスTM)を用いたところ,前述の問題が解消された.ホース式リザーバー付きディスポーザブル蘇生バックは,途上国での麻酔管理において有用であると考えられた.
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