日本臨床麻酔学会誌
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人工呼吸下での三種不活性気体呼気終末濃度の過渡応答について
夏山 卓田中 義文滝沢 洋之光藤 努橋本 悟宮崎 正夫
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1984 年 4 巻 3 号 p. 310-317

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抄録

NLA+ケタミン麻酔下の肺機能正常症例について, 20%窒素, 20%笑気, 0.5%ハロタンの混合気により洗い入れを行ない, 各気体濃度の呼吸による変化を連続的に測定した. この測定値を, 連続流換気2コンパートメントモデルに基づいて過渡解析した.
その結果, 肺機能正常症例では, 2コンパートメントモデルで良好なシミュレート値を得ることができた. また, 笑気の生体内分布容量は肺胞気量の1.06倍, ハロタンは16.9倍, ハロタンと笑気との肺一生体間ガス移動速度定数の比は7.22となった.
本解析法は, 測定後短時間内に症例に固有の麻酔薬動態モデルを作りあげることが可能であり, 定量性を持った麻酔深度の管理が可能となる.

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