抄録
Patient-Controlled Analgesia 法を用いた硬膜外ブプレノルフィン注入による術後疼痛管理を開腹手術を受けた14名の患者と乳房切断術を受けた2名の患者に施行した. PCA装着期間は平均43時間30分, 1時間あたりのブプレノルフィン注入量は平均0.03mgとなった. 本法使用中に他の鎮痛薬, 鎮痛法の要求はなく, 全例に患者の満足のゆく鎮痛が得られた. 1例において呼吸数減少を認めた他には特記すべき副作用は無かった. 本法は鎮痛効果が中断することなく, 患者の鎮痛の要求が実時間で満足される有用な術後鎮痛法であると考えられた.