日本臨床細胞学会雑誌
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原著
液状処理細胞診 (Liquid-based cytology) のリンパ節病変への応用
—反応性病変と B 細胞性リンパ腫を中心に—
加戸 伸明伊藤 仁芹澤 昭彦古田島 繁美宮嶋 葉子小山田 裕行町田 知久井野元 智恵梶原 博中村 直哉
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2013 年 52 巻 5 号 p. 415-421

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抄録

目的 : Liquid-based cytology (LBC) 法は標本作製の標準化を図れるとともに Papanicolaou (Pap) 標本のほかに未染標本の作製を可能とする. 今回われわれは ThinPrep 法を用いて, LBC 法はリンパ節病変に応用可能かを検討した.
方法 : 反応性濾胞過形成 15 例, 濾胞性リンパ腫 Grade 1-2 8 例, びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 18 例を対象とした. 生検リンパ節より穿刺吸引にて細胞を採取し, 従来法と ThinPrep 法 (直接法, 間接法) にて Pap 標本を作製し形態学的比較を行った. さらに ThinPrep 間接法にて作製した標本を用いて免疫細胞化学染色や分子病理学的検索を行った.
成績 : ThinPrep 直接法では従来法に比べ細胞が凝集し集塊状に出現する傾向がみられた. 一方, ThinPrep 間接法では検討を行ったすべてのリンパ節病変において散在性に細胞が塗抹され, それぞれに特徴的な細胞像が得られた. 免疫細胞化学染色や分子病理学的検索においても良好な結果が得られた.
結論 : リンパ節病変において ThinPrep 間接法は有用であり, 診断精度の向上が図れると考えられた.

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© 2013 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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