抄録
目的 : Primary effusion lymphoma (PEL) は従来, 免疫抑制状態で発症し体腔液中に増殖する B 細胞性の悪性リンパ腫と分類されていたが, WHO 分類第 3 版, 第 4 版 (WHO2008) において human herpes virus 8 (HHV-8) の感染によるリンパ腫と定義が変更された. 新しい分類に基づく PEL の細胞学的特徴を検討した.
方法 : 2002∼2013 年に国立国際医療研究センター病院で診断された HHV-8 陽性 AIDS 関連悪性リンパ腫 3 例について細胞形態学的検討, 細胞計測, 免疫染色を行った.
成績 : 腫瘍細胞は大型で, 核は類円形で大型明瞭な核小体を有し核クロマチンは繊細であった. 細胞質は好塩基性で核周囲明庭様の淡明な部分がみられた. 細胞面積は 232∼306 μm2, 核面積は 145∼187 μm2で, N/C 比は 0.53∼0.63 であった. 免疫染色は CD38 と LANA-1 が陽性で, CD20 は陰性であった.
結論 : HHV-8 陽性 AIDS 関連悪性リンパ腫の腫瘍細胞は異型の強い plasmablastic な大型細胞で LANA-1 免疫染色が陽性であり, 鑑別診断に有用な所見と考えられた.