日本臨床細胞学会雑誌
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症例
BCL2/IGH および MYC/IGH がみられたdouble-hit lymphoma の 1 例
佐々木 陽介岸本 浩次北村 隆司塩沢 英輔本間 まゆみ矢持 淑子光谷 俊幸瀧本 雅文
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2014 年 53 巻 6 号 p. 446-452

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抄録
背景 : Double-hit lymphoma (DHL) は MYC/8q24 を含む 2 つ以上の染色体転座を有する悪性リンパ腫で予後は極めて不良とされる. 今回われわれは, 化学療法寛解後に再発, 治療抵抗性を示し死亡にいたった DHL の 1 例を経験したので報告する.
症例 : 60 歳代, 男性. 2 年前より左頸部腫瘤を自覚し, 半年後に左頸部リンパ節穿刺吸引細胞診を施行. 大小さまざまな大きさのリンパ球様細胞に花弁状, 分葉状など著明な核形不整を認め悪性リンパ腫を疑った. 同部生検組織像では, 小∼大型で核形不整著明な腫瘍細胞のびまん性増殖を認めた. 免疫組織化学では CD20+, CD10+, BCL6+, MUM1+, BCL2+, EBER−, Ki-67 index 50%を示し, びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫と診断した. 染色体分析で BCL2/IGHMYC/IGH の転座がみられ DHL と考えられた. 化学療法によりいったんは寛解したが再燃し, 以後は治療抵抗性となり死亡, 病理解剖が行われた.
結論 : DHL は細胞形態学的, 免疫組織化学的特徴を有しており, それらを認識することは染色体分析を行うべき症例の選別に有用であると考えられた.
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© 2014 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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