2022 年 61 巻 6 号 p. 438-441
背景:顆粒細胞腫は Schwann 細胞由来の腫瘍で,肺での発生はまれである.
症例:41 歳,女性.右肺上葉の結節影に対し気管支鏡検査を施行し,右 B2の完全閉塞がみられた.術前細胞診では確定診断が得られず,画像上癌も疑われ,右肺上葉切除が施行された.術中捺印細胞診では,小型の円形核とライトグリーン好性顆粒状細胞質を有する異型に乏しい細胞がみられ,顆粒細胞腫が推定された.摘出手術検体では腫瘍細胞は S-100 陽性で,他臓器に腫瘍性病変もなく,肺の顆粒細胞腫と診断された.
結論:細胞像は NET G1,肝細胞癌や嫌色素性腎細胞癌の転移などが鑑別にあがるが,細胞の特徴に留意することで診断可能と思われる.