日本臨床細胞学会雑誌
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症例
子宮体部に発生した奇怪核を伴う平滑筋腫の 1 例
今村 彰吾山口 夏帆谷川 雅彦中山 正道草野 弘宣
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2024 年 63 巻 1 号 p. 13-18

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抄録

背景:子宮体部原発の奇怪核を伴う平滑筋腫を経験したので報告する.

症例:40 歳代,女性.過長月経で近医受診し,平滑筋腫とされていたが,増大を認めたため,当院へ紹介受診となった.MRI では子宮に複数の腫瘤を認めた.術中迅速時の捺印細胞診では大型でクロマチン増量した異型細胞が散在性にみられた.異型細胞は核に多形性があり分葉状,核クロマチンは融解状,核内封入体や核小体を認め,細胞質はライトグリーン好性もしくは認められなかった.組織学的には平滑筋細胞に類似した奇怪な紡錘形細胞が増殖していた.異型細胞は大型で多形性の強い単核もしくは多核で好酸性の細胞質を有し,核内封入体も散見された.核分裂像や腫瘍壊死は認められなかった.免疫組織化学では p16 がびまん性に陽性,p53 は部分的に陽性(野生型),Ki-67 陽性率は 1%未満であった.

結論:子宮内膜細胞診において平滑筋肉腫を疑うような異型細胞が採取されても,壊死や核分裂像,融解状の核クロマチン所見等を確認することで,本疾患を鑑別に挙げることができる.

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