2025 年 64 巻 3 号 p. 121-129
目的:リンパ節穿刺吸引細胞診の国際報告様式として提唱されたシドニーシステムがリンパ節捺印細胞診においても有用か検討を行った.
方法:リンパ腫が疑われて提出されたリンパ節捺印細胞診のなかで,病理組織診断が確定した 118 例を対象とした.第 1 診断は 118 例について,形態所見のみで 5 つのカテゴリー(検体不十分/不適性,良性,意義不明な異型細胞/意義不明な異型リンパ系細胞,悪性疑い,悪性)に分類し,可能な範囲で組織亜型推定も行った.第 2 診断は 67 例について,補助的検査の結果を加えてカテゴリー分類と組織亜型推定を行った.さらに統計学的解析,悪性危険度,病理組織診断の一致率についても検討した.
成績:L5 の割合は第 1 診断レベルでは 57.6%,第 2 診断レベルでは 85.1%と有意に増加した(p<0.01).診断一致率は第 1 診断レベルが 74.6%で,第 2 診断レベルが 83.6%であった.
結論:リンパ腫疑いのリンパ節捺印細胞診においてもシドニーシステムは応用可能であり,各診断カテゴリーに該当する所見や補助的検査の結果を臨床医と共有することは有用と考えられた.