医療法人野口記念会野口病院研究検査科病理
1993 年 32 巻 6 号 p. 833-839
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甲状腺穿刺吸引細胞診を3272症例について施行したところ, 核内細胞質封入体を癌症例874例中723例 (82.7%), 非癌症例2398例中5例 (0.2%) に認めた.核内細胞質封入体がみられた非癌症例5例は, 濾胞腺腫, 腺腫様甲状腺腫であった.これらの症例では被膜浸潤および脈管侵襲がみられず癌病変で観察される核内細胞質封入体の所見と光顕的, 電顕的に差を認めなかった.非癌病変において核内細胞質封入体の出現率は低いが, まれにみられるため癌を確定するものではないといえる.
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