抄録
悪性リンパ腫12例と反応性リンパ球増殖性疾患である橋本病4例および慢性甲状腺炎6例を対象に細胞学的鑑別を行った. 悪性リンパ腫では出現細胞の20%以上が大型細胞で, 小型細胞は20%以下であったのに対し, 良性疾患では大型細胞が20%以下, 小型細胞が20%以上であった. 中~大型細胞にみられる分葉核の出現頻度は, 悪性リンパ腫では10%以上であったが, 良性疾患では10%以下であった. 核クロマチンの不均等分布, 核線, lymphoglandular bodiesは悪性リンパ腫を, 一方, 上皮細胞集塊の存在は良性を示唆する所見と考えられた.