日本臨床細胞学会雑誌
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異型のない黄色粘液細胞の出現が発見のきっかけとなった子宮頸部悪性腺腫の2例
石井 恵子岩原 彩子唐沢 秀樹渡辺 達男町田 智恵上條 朋美山本 孝子土屋 眞一
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2000 年 39 巻 2 号 p. 99-103

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抄録
背景: われわれは, 子宮頸部の悪性腺腫は胃幽門粘膜の形質を発現する腫瘍であること, 幽門腺型粘液の証明には, モノクローナル抗体であるHIK1083が有用であること, および, パパニコロウ染色では黄色調の粘液として現れることを報告してきた.
今回は, 異型のない黄色粘液細胞の出現が発見のきっかけとなった子宮頸部悪性腺腫の2例を経験したので報告する.
症例: それぞれ49歳と70歳の女性で, 2例とも自覚症状はなかったが, 検診の頸部スメア上に, 頸管腺粘液細胞と明らかな色調の違いのある黄色粘液細胞集塊が認められた. 細胞異型は乏しく悪性所見は得られなかったが, いずれもMRIにて多房性粘液性の嚢胞状腫瘤が認められ, 1例目は帯下の恒常性増加が, 2例目は子宮頸部生検で胃上皮化生様腺管が確認されたため, 悪性腺腫の疑いにて子宮が摘出された. 手術標本の組織像は, HIK1083陽性で, 胃上皮化生様腺管を伴った悪性腺腫と診断された. なお, 2例とも細胞診標本上でも, HIK1083陽性粘液および粘液細胞を確認しえた.
結論: 頸部スメアのスクリーニングを行う時は, 粘液の色にも注意を払うことが肝心である.
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