日本がん看護学会誌
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原著
食道切除術に加え喉頭合併切除術を受けた食道がん患者の体験
森 恵子
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2007 年 21 巻 2 号 p. 23-31

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抄録

要 旨

本研究の目的は,食道切除術に加え喉頭合併切除術を受けた食道がん患者の体験を明らかにし,患者に必要な看護援助のあり方を検討することである.

疾患や治療について術前に医師から伝えられた内容,喉頭切除術の必要性を説明されたときの気持ち,手術を受けることを決めた要因,術後声が出ないことを自覚したときの気持ち,失声以外で日常生活を送るうえで困難と感じたことや,それに対する生活上の工夫などについて,半構成的質問紙を作成し,自由回答法による半構成的面接を実施した.面接時の主たる意思疎通方法は口話法としたが,喉頭切除術を受けている対象者であることから,筆談・ジェスチャーを併用し,対象者の語りの内容を研究者が復唱して確認し,筆記しながら面接を実施した.

面接時に得られた全筆記内容について,内容分析の手法を参考にして分析した結果,食道切除術に加え喉頭合併切除術を受けた患者の体験として,【呼吸・感覚・食に関する煩わしい症状を抱え込む】【これまでどおりの方法では暮らせないことに困惑する】【言語を用いた意思表示・意思疎通ができないことへいらだち,悔しい思いをする】【他者に迷惑をかける存在と化した自分へ嫌悪を感じる】【“がん”ゆえに死への恐怖を払拭できない】【造設された気管口に平然としていられない】【同病者の体験を参考にして日常生活行動の一つひとつを自分流に工夫する】が得られた.

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2007 一般社団法人 日本がん看護学会
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