2008 年 10 巻 1 号 p. 33-36
保険薬局での患者情報不足の現状に関する患者・保険薬局薬剤師アンケート調査を行った。結果から、患者は保険薬局に対して自身の診断情報の共有を希望していることが明確になり、保険薬局薬剤師は患者情報の欠如による指導の限界を訴えていた。その改善目的で試作運用した外来患者診断情報伝達ツールの利用は、患者・保険薬局薬剤師双方の服薬管理のジレンマを解消するのに有効と思われた。現状で患者の服薬安全を確保するためには、多職種との討論の場に参加し、問題点を整理・提示することが必要と考えられる。