日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
実践報告
患者用大腸内視鏡クリニカルパスの改訂と今後の課題
新田 結美川久保 真弓白又 香奈越坂 裕子魚津 英子
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2010 年 12 巻 1 号 p. 30-35

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抄録

 当院の患者用大腸内視鏡クリニカルパス(以下患者用CFパス)は、内視鏡的大腸ポリープ切除術(以下ポリペク)に移行することも想定し、ポリペク後の経過まで記載している。

 以前より、患者から「検査前日の下剤を飲み忘れた」「内服してはいけない薬を飲んできた」といった言葉が聞かれたため、今回患者用CFパス使用者を対象に聞き取り調査を行った。調査より、対象患者の約半数近くが患者用CFパスを読んでも理解が困難であること、また70代以上の患者が4割近くを占め、検査対象の高齢化も明らかとなった。この結果より、患者用パスはどうあるべきかを考え、患者用パスの改訂や運用方法の変更、外来と病棟との連携などを含む患者用パス全般について検討した。

 今後の患者用パスは、高齢者も視野に入れた患者状態適応型パスであること、また看護師は患者の年齢や個別性に応じた説明を行うことが必要である。

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© 2010 一般社団法人日本クリニカルパス学会
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