日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
実践報告
福山市におけるカテラボを有する三急性期病院による急性心筋梗塞地域連携クリニカルパス共同作成の取り組み
梶川 隆久留島 秀治中濱 一今城 百合子松本 喜代美西谷 純子高橋 佳織福村 みゆき日野 千晶菰渕 愛貴加藤 秀樹田中 めぐみ小林 紀雄濱咲 真理子石黒 香澄中居 あゆ子新川 京子山田 信行治田 精一
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2010 年 12 巻 3 号 p. 186-191

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抄録

福山市は人口約46万人の中核都市であるが、心臓カテーテル検査室(カテラボ)を有するのは、福山医療センター、福山市民病院、福山循環器病院の三急性期病院である。今回、三急性期病院共同で、福山地区の急性心筋梗塞地域連携クリニカルパスを作成し、福山市医師会の協賛のもと福山市の診療所、病院医師に提案し、改良を加えた。地域連携クリニカルパスに盛り込んだ項目は、心筋梗塞の二次予防(リスクファクターと虚血性心疾患自体のコントロール)を行うため①血圧135/85mmHg未満、②糖尿病合併例ではHbA1c<6.5%、③LDL-C<100mg/dLにコントロールできているか、④禁煙は継続できているか、⑤胸痛症状、心電図変化はないか、内服薬としてアスピリン、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤/アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、β遮断剤、スタチンは継続できているか、をチェック項目とした。生活指導として、塩分制限、摂取カロリーは守られているか、体重増加はないか、そして患者自身の記録として、胸痛の有無、ニトログリセリンの使用状況、血圧、脈拍、服薬状況、および患者の相談したい項目を記入させ、患者と医師のコミュニケーション、教育および診療のツールとした。

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© 2010 一般社団法人日本クリニカルパス学会
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