2011 年 13 巻 3 号 p. 189-193
当院ではクリニカルパスの作成をする際に、検査室がパス作成疾患における従来の検査データを時系列分析を行い、臨床に効果的な検査項目を提案している。
今回われわれは、現在使用している結腸切除術クリニカルパスの見直しを行う際に2007年12月から2009年9月まで結腸切除術クリニカルパスを使用した47症例(男性23名、女性24名平均年齢67.6歳)を対象とし、現行のクリニカルパスで使用されている検査項目について時系列分析を行い検討した。またパス項目以外に追加依頼された検査項目の結果についても検討を行った。
比較的変動が大きい項目に関しては、CRPを除き、許容範囲内であった。また術後3日、7日は変化が少ない項目が多く、術後3日の採血は削除可能であると考えられた。また、追加項目に関しては、施行数が少ないのでパス見直しでの追加の必要性は乏しいと考えられた。
クリニカルパスの運用後、検査値を分析・確認することで、さらにより効果的な検査を提示することが可能であると考えられた。