日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
実践報告
ベビーグリーフケアパスの作成
加藤 みゆき椎名 有二斎藤 利香子矢作 貴子長瀬 輝顕
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2019 年 21 巻 3 号 p. 139-143

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抄録

 流産や死産の場合、煩雑な事務処理や処置が多い。また症例数自体が少なく慣れたスタッフがいないことから、患者とその家族に寄り添い、十分な精神的ケアまで提供する時間を確保できていない現状があった。そこでペリネイタルロスに対するケアの質の向上と業務効率改善、さらにスタッフ教育目的に流産・死産用パスであるベビーグリーフケアパスを電子パスで作成した。
 パスの構成は患者の状況に対応できるように「娩出前」と「娩出後」のセパレート式とし、入院診療計画書(患者用パス)で説明機能を充実させた。パス適応後に当院の標準看護計画を併用することにより患者の個別性に配慮した。
 運用開始後1年の実績としてはパス適応件数7件。全て流産症例で入院期間短縮症例が5件あった。
 死産届けを要する流産・死産の取り扱い頻度は低いが、パスを運用し入院診療計画書(患者用パス)を充実させたことにより事務説明などの業務効率が改善し、慣れないスタッフでも精神面を含めたケアの質の向上と、業務スキル向上があった。一方、入院期間の再検討等多様なニーズに対応が必要である。
 ベビーグリーフケアパスは症例数が少なく、十分なケアの提供ができていなかったグリーフケアの状況を改善でき有効であった。

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© 2019 日本クリニカルパス学会
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