日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
実践報告
冠動脈バイパス術クリニカルパスと転棟サマリーの併用による継続看護の実践
山中 麻由香田中 由香浅野 裕子大西 由美子長塩 眞美
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2003 年 5 巻 1 号 p. 131-137

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抄録

【目的】クリニカルパスが導入され、冠動脈バイパス術の術前日数が2~3日と短縮した。本研究は簡潔、かつ統一的な記載が可能となるよう術前サマリーを見直し、継続ケアに必要な情報提供ができているか検討したものである。

【方法】1.病棟・手術室・集中治療室の看護師80名に対し、現在使用している転棟サマリーの問題点を把握分析するためアンケートと聞き取り調査を行った。その結果をもとに看護計画と転棟サマリーで問題点を簡潔に記載できるよう分類し記載した。5ヶ月後同看護師に対し改良点を評価する為、再度アンケート調査を実施した。2.改良後、患者50名に病棟が替わっても継続したケアが行われたかアンケートと聞き取り調査を行った。

【結果】97%の看護師が、転棟サマリーは問題点が分かりやすいと回答し、患者からも「病棟が替わっても継続した看護がしてもらえた。」と評価を得た。

【結論】転棟サマリーを簡潔、かつ統一的な記載方法に改良することで病棟が替わっても継続的な看護が可能となる。また、記載方法を統一することで効率化が図れる。

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© 2003 一般社団法人日本クリニカルパス学会
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