応用地質
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活断層からの距離とマスムーブメントの規模との関係
稲垣 秀輝
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2015 年 56 巻 1 号 p. 15-20

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抄録

 2011年3月11日東北太平洋沖地震に関連して活動したM7クラスの2つの活断層(地震断層)を中心に活断層からの距離と斜面でのマスムーブメント(地すべり・斜面崩壊など)の規模についてまとめた.
 その結果,マスムーブメントは,活断層が正断層であるいわき地震では2 kmまでの範囲で発生し,土砂量100万 m3を超える大規模なものは0.5 kmまでの範囲にある.活断層が逆断層の長野県北部地震では,上盤側の10 kmまでの範囲でマスムーブメントが起こり,特に大規模なものは3 kmまでの範囲にあった.
 地震規模が同様の場合は,正断層,逆断層の順に影響距離が長くなる傾向がある.

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© 2015 一般社団法人 日本応用地質学会
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