応用地質
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写真測量技術を用いた文化遺産の三次元調査: アジナ・テパ仏教遺跡 (タジキスタン) における修復・保全活動
藤井 幸泰渡辺 邦夫村上 和哉
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2007 年 48 巻 5 号 p. 258-264

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抄録
古シルクロードに位置するタジキスタン共和国アジナ・テパ仏教遺跡の修復・保存活動が, ユネスコ文化遺産保存日本信託基金によって行われている. 2006年の活動の一環として, 遺跡の修復・保存を目的とした現況の記録作業が行われた. 記録作業には写真測量技術を適用し, 倒壊の危惧される六つの壁の三次元可視化と, 遺跡の地形図作成が行われた. その結果, 写真測量技術が現況の記録および修復プランの計画に大変有効であることが明らかとなった. 壁の三次元可視化は, 断面線などから浸食の状況を把握し, 倒壊の危険性の客観的判断に利用できる. また精度の高い地形図は, 修復プランの計画や, 今後の経過報告として利用される予定である.
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© 日本応用地質学会
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