青年期では自己を知りたいという欲求が高まると考えられている.また,近年自己の情報が他者依存的であることが指摘されている.そこで,青年期における自己情報収集行動を把握すること,および,それが他者依存的であることを検証するために,大学生および短期大学生を対象に,2回の調査が行なわれた.その結果,現代の青年にとって自己の情報収集には,いわゆる雑誌やテレビの「心理テスト」が重要な役割を果たしていることがうかがえた.さらに,それは他者依存的な自己情報手段であることが示された.次に,このような「心理テスト」がどのような機能を果すのかを調査したところ,"自己理解機能・信頼性","娯楽機能","対人関係"の3つの機能が存在することが明らかになった.