抄録
本研究の目的は,障害児教育の作業学習における木材加工の製作題材と補助具に関する資料を収集・整理し,教育情報の流通に資することである.まず,基礎的資料を得るために,長野県下の国公立養護学校中等部15校,高等部14校計29校を対象とした調査及びフィールドワークを行った.その結果,(1)作業学習の単元として木材加工の実施率が高いこと,(2)すべての製作題材の実践のために補助具が活用されていること,(3)組み立て・接合等の要素作業に「材料の固定」又は「工具のガイド」として補助具が活用されている傾向が強いこと等の実態が明らかとなった.そこで,これらの実践事例を整理したWebサイトを構築し,インターネットに公開した.