2005 年 21 巻 1 号 p. 15-26
本研究の目的は, プログラム学習に関するカリキュラムや指導法の改善の基本的知見を得るため, 中学生が制作したプログラムを時系列に沿って分析した.その結果, 比較的プログラム作成能力の高い生徒は, 適切な時期に新しい知識や技能の指導が必要で, 生徒の思考に対応する支援が重要であることが示唆された.また, 学習の定着が十分でなかった生徒への支援として, コマンドの意味や使い方を定着させるために, 学習した内容を再確認する学習プリントや, 新しいプログラムに取りかかるための, 段階を踏んだ課題を設定することが重要であることが明らかとなった.