2023 年 4 巻 3 号 p. 129-131
日本におけるオンライン診療に対する診療報酬のあり方はここ数年間の間に大きく変遷してきている. これは新型コロナウイス感染症の世界的流行がはからずも推進要因となった形ではあるものの,新型コロナウイルス感染症が5類感染症となったいわゆるアフターコロナにおいても大きな潮流として日々の診療にオンライン診療が取り入れられていくきっかけになったものと推定される. これはポケットベルが携帯電話に移行し, 現在はスマートフォンに移行してきたことにより私たちの生活様式が大きく変遷してきたように,他の業界に比べてワンテンポ遅れていたIT化の波が医療業界に普及していくにあたって,医療のあり方も大きく様変わりしていくものと考えられる. 一方でまだまだ大多数の医療従事者は日常的にオンライン診療を活用していないことがアンケート調査ではあきらかになっている. この理由として,情報管理のセキュリティリスク・医師法および医療法における位置づけが不明瞭であること・診療報酬を請求できないケースが多いことが要因となっているようである. 本稿ではこれらの諸問題を整理して再確認するとともに,日本の地域医療に,オンライン診療および遠隔連携がどのように取り入れられていくことが望ましいかについて検討する.