日本フットケア・足病医学会誌
Online ISSN : 2435-4783
Print ISSN : 2435-4775
特集:下肢静脈瘤,深部静脈血栓症治療の最前線
慢性静脈疾患:下肢静脈瘤,廃用性浮腫,静脈性潰瘍
小畑 貴司
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 7 巻 3 号 p. 199-205

詳細
抄録

 慢性静脈疾患は, 下肢静脈瘤, 浮腫, 皮膚および皮下組織の変化, 静脈性潰瘍までを含む病態群であり, その要因には静脈逆流や閉塞による静脈高血圧だけでなく, 下腿筋ポンプ機能低下や活動性低下も関与する. 特に高齢者や歩行障害を有する患者では, 明らかな静脈逆流や閉塞を認めなくても, 長時間座位や下肢下垂を背景とする機能的静脈うっ滞から, 廃用性浮腫を呈することがある. 診療では, 問診, 視診や触診, 下肢静脈超音波検査に加え, 全身性疾患, リンパ浮腫, 薬剤性浮腫を鑑別し, 患者の「脚の使われ方」を評価することが重要である. 治療は, 器質的静脈疾患への介入, 圧迫療法, 身体活動の維持や回復を目的とした運動療法, スキンケア, 創傷管理を病態に応じて組み合わせる. 慢性静脈疾患の管理には, 多職種が生活機能と治療継続性を共有して支援することが不可欠である.

著者関連情報
© 2026 一般社団法人日本フットケア・足病医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top