表皮水疱症(Epidermolysis Bullosa 以下EBと記す)は、先天的に皮膚が脆弱で、わずかな刺激で皮膚に水疱、びらん、潰瘍を形成する皮膚疾患である。皮膚に起こる病変のため、その症状は全身にわたり、毎日の皮膚ケアを必要とする。しかし、稀少疾患であるため、ケア方法の集積がない。そのため、自宅でのケアを担う母親は試行錯誤の連続であり、患者家族の抱える負担は多大なものとなっている。そこで10歳の栄養障害型EB患児と母親を対象に、患児の成長発達プロセスならびに皮膚症状の変化と家庭におけるケアの実際の記述研究を行なった。
その結果、消化器症状の影響から体格の成長に遅れがあった。また、粗大運動の発達に遅れを認めたが、その他の発達は概ね月齢相当であった。そして、成長発達による生活行動の変化に伴って皮膚病変も変化していた。母親はこういった変化の中で、患児の成長を妨げないようにケア内容を変容させて対処をしていた。
今後のEBケアの課題として、EB支援のネットワークを構築していくこと、EB専門看護師を養成していく必要がある。