2023 年 22 巻 p. 34-42
目的:ターナー女児の健康管理に関する親から子どもへのコミュニケーションの実態を明らかにする。
方法:国内のターナー女児を診療するTrace The Turner Study Groupに所属する小児科医が担当する小児科外来通院中のターナー女児の保護者および国内のターナー家族会に登録している小児科外来通院中のターナー女児の保護者に研究者らが作成した無記名自記式質問紙調査票の配布を依頼し、郵送による回収を行った。調査内容は、回答者の属性、子どもの年齢、診断年齢、治療の状況、ターナー症候群に関する情報入手の状況、体質や治療・健康管理に関する13項目の知識の有無、子どもに話しているか否か、子どもに話した人、子どもに話すうえでの困りごとに関することであり、記述統計にて分析した。
結果:対象者134名に配布し48名から回答が得られ、回収率は35.8%であった。ターナー症候群の体質や治療・健康管理に関する13項目中いずれかの項目を子どもに話していると回答したのは、48名中41名(85.4%)であった。ターナー症候群の体質や治療・健康管理に関する13項目中10項目を8割以上が「知識あり」と回答していた。「自然妊娠しづらい」ことは、9割以上が「知識あり」と回答していたが、子どもに話していたのは4割程度であった。年齢区分別では、13 ~15歳ではおよそ7割程度が話していたが、年齢が上がるにつれて話している割合が高いわけではなかった。子どもに話していた多くは母親、医師であった。子どもに話すうえでの困りごとには、「わかりやすく話すことが難しい」19名(39.6%)、次いで「どう受け取ったのかわからない」18名(37.5%)、「どのように話したらよいかわからない」10名(20.8%)ことを挙げていた。
考察:子ども自身が日常生活のなかで直接的に体験していることは話題にしやすく、一方で、予防として健康管理が必要なこと、子どもが直面していないことは話題にされないことや話題になりにくいことが考えられた。