頭頸部外科
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原著
非侵襲型上顎洞真菌症に対する内視鏡下手術の工夫
岡上 雄介庄司 和彦堀 龍介濱口 清海森田 真美藤村 真太郎脇坂 仁美
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2013 年 23 巻 1 号 p. 61-64

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抄録
非侵襲型副鼻腔真菌症の治療においては,乾酪物質の除去が重要であり,最近は内視鏡下手術が主流である。ただ,病変の脆さや上顎洞の操作性の問題から病変摘出に苦労することも少なくない。そこで,当科では非侵襲型上顎洞真菌症に対して,膀胱留置用尿道バルーンカテーテルを用いて真菌塊を簡単に除去する方法を考案した。バルーンカテーテルを下鼻道対孔より上顎洞内に挿入し,洞内でバルーンを膨らませることで開大した上顎洞自然口より真菌塊を一塊に鼻内に排出させる方法である。この方法により,真菌塊の除去が容易となり,再発や合併症もなく良好な結果が得られている。
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© 2013 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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