頭頸部外科
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原著
ステノン管が原発と考えられた扁平上皮癌の1例
松下 直樹井口 広義和田 匡史大石 賢弥岡本 幸美寺西 裕一神田 裕樹山根 英雄
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2014 年 24 巻 2 号 p. 201-205

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抄録
頰部に発生する腫瘍として耳下腺に付属するステノン管および副耳下腺を由来とするものが認められるがともに頻度は少ない。また原発がステノン管なのか副耳下腺なのかはっきりしないことも多い。しかし過去の報告からはステノン管を原発とするものは扁平上皮癌が多く,副耳下腺を原発とするものは粘表皮癌が多く扁平上皮癌は少ない。
今回われわれはステノン管が原発と考えられた扁平上皮癌を1例経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。症例は71歳の男性。右頰部腫脹を主訴に受診され,画像所見から副耳下腺扁平上皮癌として手術を施行した。術後の病理所見などを含めて総合的に判断すると,ステノン管が原発の扁平上皮癌と考えられた。
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© 2014 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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