頭頸部外科
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原著
甲状腺内副甲状腺腫10例の検討
—術前の局在診断について—
佐藤 伸也森 祐輔橘 正剛横井 忠郎山下 弘幸
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2014 年 24 巻 2 号 p. 207-216

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抄録

当院での甲状腺内副甲状腺腫の頻度は,原発性副甲状腺機能亢進症手術例319例中10例(3.1%)であった。8例が右葉,2例が左葉と右葉に多く,また下極が6例と下極側に多かった。超音波検査では7例が内部低エコーで,6例でドップラー血流の亢進を認めた。MIBIを7例に施行し,5例で集積を認めたが,同時に存在した腺腫様結節にも集積している症例が1例存在した。CTは腫瘍としての存在を提示できるものの質的診断は困難であった。穿刺PTH測定を6例に施行し,5例でPTHの高値を認め局在診断に有用であった。また1例に両側内頸静脈サンプリングPTH測定を行い,PTHの左右差を認め局在診断に有用であった。

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© 2014 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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