頭頸部外科
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原著
当科におけるstage I,II舌扁平上皮癌症例の検討
上田 勉工田 昌也古家 裕巳樽谷 貴之竹野 幸夫平川 勝洋
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2015 年 25 巻 1 号 p. 21-27

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抄録

stage I,II舌扁平上皮癌における頸部の取り扱いは,いまだ標準化されていない。当科では予防的頸部郭清を施行せず,治療後は慎重な経過観察をする治療方針をとってきた。今回当院で一次治療として組織内照射を行ったstage I,II舌扁平上皮癌症例105例について,口腔内超音波検査により計測した深部浸潤の程度(深達度)や腫瘍最大径(長径)なども含めてretrospectiveに検討を行った。頸部非制御に影響を及ぼす予測因子としては,年齢,深達度,および長径が挙げられた。頸部非制御に影響を及ぼす因子がある場合は,予防的頸部郭清術を施行しないときはもちろんのこと,予防的頸部郭清術を施行する場合でも,他の追加治療の必要もあると考える。

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© 2015 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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