頭頸部外科
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症例
肝転移で発見された両側悪性頸動脈小体腫瘍の1症例
柴田 博史久世 文也水田 啓介青木 光広伊藤 八次
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2015 年 25 巻 1 号 p. 73-78

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抄録

肝転移で発見された両側悪性頸動脈小体腫瘍の1例を経験したため報告する。症例は25歳男性。他院内科腹部CTで肝腫瘤を指摘され,外科にて切除術を施行。病理検査で傍神経節腫肝転移と診断された。FDG-PETで頸動脈分岐部に集積を認め,原発の精査加療目的で当科紹介。画像から両側悪性頸動脈小体腫瘍と診断し,術前にMIBGシンチグラフィ,balloon occulusion testで評価後,摘出術を一期的に施行した。顕微鏡下でのイリゲーターバイポーラが剥離に有用であった。術後長期間経過しても再発の報告があり,慎重に経過観察する必要がある。

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© 2015 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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