頭頸部外科
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症例
甲状腺片葉を温存した喉頭全摘・咽喉食摘術症例の術後甲状腺機能について
小村 豪齊藤 祐毅吉田 昌史安藤 瑞生朝蔭 孝宏山岨 達也
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2015 年 25 巻 2 号 p. 235-239

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抄録
喉頭全摘・咽喉食摘術施行時に甲状腺片葉を温存した症例のうち,術後甲状腺機能低下の危険因子を明らかにする事を目的に検討した。2002年4月より2014年6月の間に当科で喉頭全摘・咽喉食摘術を施行した喉頭・下咽頭癌98例を対象とし,後向きに検討した。年齢は39–89歳(中央値68歳),術式は喉摘/咽喉食摘:52/46例,健側頸部郭清は無/有:46/52例,放射線治療無/有:61/37例,術後膿瘍形成無/有:85/13例であった。41例で術後にTSH値が高値となっていた。単変量解析の結果からは放射線治療施行例では有意に術後甲状腺機能低下を来たしやすいことがわかった。
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