頭頸部外科
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症例
鼻副鼻腔腸管型腺癌の6症例
山本 さゆり和佐野 浩一郎川崎 泰士行木 英生
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2016 年 26 巻 1 号 p. 139-145

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抄録
鼻副鼻腔悪性腫瘍の多くは扁平上皮癌であり,腺癌の頻度は低い。中でも大腸癌類似の組織像を呈する腸管型腺癌の割合は鼻副鼻腔悪性腫瘍のうち4%とまれであり,国内からの報告は非常に少ない。また海外の報告では5年生存率は40%以下と報告されている。過去10年間に当院で加療した腸管型腺癌は6症例で,1例は現在術後10か月であり,残り5例は5年以上生存している。死亡例は1例で,9年7か月で遠隔転移による死亡である。患者背景,病理所見,治療,予後について,海外の報告との相違点を踏まえて報告する。
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© 2016 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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