頭頸部外科
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手技工夫
喉頭垂直部分切除症例におけるV-Locクロージャーデバイスの使用経験
黒瀬 誠近藤 敦高野 賢一大國 毅小幡 和史山本 圭祐垣内 晃人萬 顕氷見 徹夫
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2018 年 28 巻 2 号 p. 239-243

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抄録

V-Locは返しが付いた合成吸収糸で無結紮連続縫合による創閉鎖が可能である。今回V-Locを喉頭垂直部分切除手術に使用した。対象は4症例で,全て声門癌放射線治療後の局所再発例である。全例男性,年齢は57歳から79歳(平均65.0歳),手術時間は92分から140分(平均120分),出血量は少量から160ml(平均32.5ml)だった。術後合併症は1例に小瘻孔の形成を認めたが,局所処置のみで改善した。経口摂取までの日数は15日から30日(平均21.8日)で退院までの期間は37日から56日(平均40.6日)だった。過去に行った喉頭垂直切除例(8症例)との比較では術後合併症の増加を認めなかった。

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