頭頸部外科
Online ISSN : 1884-474X
Print ISSN : 1349-581X
ISSN-L : 1349-581X
原著
下咽頭扁平上皮癌放射線治療後の局所再発に対する救済手術の検討
小野 剛治千年 俊一末吉 慎太郎栗田 卓深堀 光緒子佐藤 文彦佐藤 公宣梅野 博仁
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 33 巻 1 号 p. 9-16

詳細
抄録

(化学)放射線治療後に局所再発をきたし,救済手術を行った下咽頭扁平上皮癌の検討を行った。下咽頭扁平上皮癌222例に根治的(化学)放射線治療を行い,局所再発を49例に認め,18例に救済手術を行った。初回治療後,49例の再発発見時期の中央値は6.3か月であり78%が1年内に発見された。救済手術症例の5年局所制御率,粗生存率,および無再発生存率はそれぞれ59.6%,44.4%,38.9%であった。領域再発,断端近接を含む切除断端陽性,およびpathological T4aは予後不良因子であった。T stageの低い段階で再発を発見し,救済手術で断端陰性を達成することが重要な課題であると考えられた。

著者関連情報
© 2023 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top