頭頸部外科
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症例
転移性中咽頭癌に対するPembrolizumab治療中にRS3PE症候群を発症した症例
田原 寛明門田 伸也相原 栞森田 慎也青井 二郎
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2023 年 33 巻 2 号 p. 191-196

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抄録
RS3PE症候群は免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の免疫関連有害事象(irAE)として報告されている。頭頸部癌のICIによるRS3PE症候群は報告例がなく, 留意すべきと考え報告する。症例は62歳,男性。中咽頭癌(p16陽性 cT3N1M0 Stage Ⅱ)に対する化学放射線療法後の肺転移に,Pembrolizumabによる治療を施行した。3コース投与後に両手足の浮腫・疼痛を認めた。抗核抗体・RF・抗CCP抗体は陰性であり,RS3PE症候群と診断した。ステロイド投与により症状は改善し,Pembrolizumabの投与継続が可能となり,肺転移を良好にコントロールすることができた。
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© 2023 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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