頭頸部外科
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吹き抜け骨折の治療上の問題点
内田 豊
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1991 年 1 巻 p. 101-106

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抄録
 吹き抜け骨折の27症例について検討を加えた。統計的には男性が23例で,女性に比べ圧倒的に多い。原因としては喧嘩,スポーツ,交通事故などである。 眼窩壁骨折の整復固定に我々は副鼻腔を経由して行なう事が多い。その理由は,耳鼻科医は副鼻腔を扱うのに慣れていること,骨折部に膨隆した眼窩内容物や骨片刺入を内視鏡でよく観察処置できること,骨折により生じた副鼻腔の病態をも処置できるなどの点にある。骨折部補強用資材を眼窩のなかへ留置させることには疑問があり,出来るだけ眼窩の外側から押え,あとでこれを除去する方式をとっている。
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© 日本頭頸部外科学会
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