頭頸部外科
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顔面外傷の治療
加藤 寿彦今村 信秀坂田 俊文曽田 豊二
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1991 年 1 巻 p. 95-100

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抄録
 最近6年間弱の期間に取り扱った顔面骨骨折症例347例について検討した。外来処置で済んだものが210例,入院処置を要したものが137例であった。性別では男性が269例と圧倒的に多く,受傷年齢はのピークは15~19才であった。受傷原因はスポーツ外傷,交通外傷が多かった。骨折の部位では鼻骨骨折が174例と半数を占め,眼窩壁骨折,頬骨弓骨折がそれに続いた。交通外傷では複数の骨の骨折も稀ではなかった。骨折の診断にたいして三次元CTが有用であった。また骨折の治療に関してはミニプレートの使用が有用であった。露出部である顔面外傷の治療においては,受傷後早期に処置を行う必要性があることを述べた。
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© 日本頭頸部外科学会
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