頭頸部外科
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中耳外傷手術例の検討
―外傷性鼓膜穿孔を中心に―
小泉 めぐみ奥野 妙子畑 裕子栗田 宣彦
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2007 年 17 巻 3 号 p. 273-278

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抄録
 三井記念病院耳鼻咽喉科で,平成5年1月から平成18年9月に手術を施行した中耳外傷例21耳について検討した。手術施行時年齢は5歳から84歳,平均34歳であった。受傷原因は耳掻きが6耳28%と多く,次いで殴打5耳24%であった。受傷部位では鼓膜穿孔のみのものが16耳75%と多く,内耳障害を伴うものは2耳10%,耳小骨離断は3耳15%であった。外傷性鼓膜穿孔例で手術となったものの原因としては,殴打によるものが多かった。穿孔の大きさはGradeII ,IV が多く,穿孔が大きいことのみが手術適応とはならなかった。受傷から手術までの期間は4ヶ月から6ヶ月が最も多かった。
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