保健医療学雑誌
Online ISSN : 2185-0399
ISSN-L : 2185-0399
原著
老健利用の要介護者に対する促通反復療法と持続的電気刺激,振動刺激の歩行への即時効果の検討老健利用の要介護者に対する促通反復療法と持続的振動刺激の歩行への即時効果の検討
渡邉 美幸吉竹 将大帆足 美奈渡邊 裕太皆川 翼川平 和美大久保 健作
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2018 年 9 巻 1 号 p. 12-18

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抄録

本研究は,維持期における促通反復療法と持続的電気刺激,振動刺激が歩行能力と下肢協調運動に与える即時効果とその効果に影響する要因を明らかにすることを目的とした.介護老人保健施設利用の要介護者17 名に対して,介入前と促通反復療法,持続的電気刺激,振動刺激における歩行速度とフットタップの即時変化を比較した.歩行速度は介入前に比べて,促通反復療法,促通反復療法と持続的電気刺激の併用,促通反復療法と持続的電気刺激,振動刺激併用と何れの刺激でも有意に改善し,すべての刺激を除いたOFF でも有意差がみられた.刺激間の比較では,促通反復療法より促通反復療法と持続的電気刺激,振動刺激の併用で有意(p<0.05)に改善した. 障害側のフットタップは刺激によって有意に改善したが,非障害側では有意に改善はしなかった.歩行速度の変化量(介入前との差)は,促通反復療法と持続的電気刺激と振動刺激の併用と,すべての刺激を除いた状態での改善は年齢と有意に相関がみられたが,罹患期間とは相関がなかった.

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© 2018 保健医療学学会
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