頭頸部外科
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長期に経過した頸部悪性神経鞘腫の一例
大橋 一正窪田 哲昭松井 和夫田中 裕之大谷 尚志
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1994 年 4 巻 2 号 p. 183-187

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抄録
 60歳男性の左頸部に発生した悪性神経鞘腫の1例を報告した。本症例は病理組織学的に初めから悪性神経鞘腫として発症したが,再発を繰り返すうちに次第に悪性度が増していったものと考えられた。治療に対して抵抗性であり,昭和59年の初発以来,約10年間にわたり,4度に及ぶ手術を行い,その都度充分摘出できたと思われたが,わずかつつ部位を変えながら再発を繰り返した。術後には放射線療法,化学療法も行ったが,再発をくい止めるまでは至らなかった。
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© 日本頭頸部外科学会
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