頭頸部外科
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下垂体腫瘍の極少量isotope治療による知見補遺
安 宗超中野 富夫
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1995 年 5 巻 1 号 p. 29-35

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抄録
下垂体腫瘍の放射線治療には病巣外部からの多量な放射線照射は知られている。しかし病巣の周囲の正常細胞の損傷は大きい。近年,われわれは経蝶形骨洞・トルコ鞍内で病巣だけの腫瘍内に直接に極微量の放射性同位元素,主としてβ線を挿入する方法を続報してきた。本法はトルコ鞍を経て直接に病巣内に挿入する。ここでは,51歳女性と40歳男性,両者とも脳圧亢進による頭痛,視力,視野障害などを主訴とした。よって本法を適用した。両者とも開頭術を脳神経外科でうけた。再発したので耳鼻科に転医された。患者は本法を理解し,術後は症状は消失し正常生活に入っている。長期の経過観察では良好で再発はない。本新治療は極めて簡単で安全,有効であり,特に若年者,虚弱者,開頭術後の再発者,手術恐怖者などに好適といえよう。
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© 日本頭頸部外科学会
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