頭頸部外科
Online ISSN : 1884-474X
Print ISSN : 1349-581X
ISSN-L : 1349-581X
垂直喉頭部分切除例の検討
林 隆一海老原 敏吉積 隆浅井 昌大斎川 雅久朝蔭 孝宏海老原 充
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 6 巻 3 号 p. 203-207

詳細
抄録

 1992年7月から1995月12月までに当院頭頸科で行った垂直喉頭部分切除36例について検討した。初回治療例は22例,既治療例は14例であり,術式別には前側方切除34例,前方切除2例であった。初回治療例22例中8例に術創部の合併症を認め,うち1例に肉芽の鉗除を要した。既治療例では,創部の合併症が重篤化する傾向にあり,甲状軟骨壊死をきたした5例中2例に喉頭全摘を要した。経口摂取は平均13.3日で術前の状態に回復していた。初回治療例の回復が既治療例に比べて早く,創治癒の経過が影響していると考えられた。

著者関連情報
© 日本頭頸部外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top