頭頸部外科
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涙道手術における内視鏡の重要性
栗橋 克昭
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1998 年 8 巻 1 号 p. 55-68

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抄録
 涙は眼表面で涙液膜をつくった後に涙道に流れて行く。涙道が閉塞すると流涙症となる。たいていの涙道閉塞は涙道ブジー,シリコーンチューブ留置(DSI),涙嚢鼻腔吻合術やそれに類:する術式,以上の術式を組み合わせたもので治癒する。 涙道は,上下涙点,上下涙小管,総涙小管,涙嚢,鼻涙管からなる。鼻涙管は下鼻道に開いている。涙道ブジーやシリコーンチューブ留置のときは,内視鏡で鼻涙管下部開口を観察しながら手術を行一うことが多くの例で必要である。涙嚢鼻腔吻合術のときは内視鏡でrhinostomyを観察することが重要である。内視鏡で観察しながら涙道洗浄を行うことは,術中の検査だけでなく,術後の検査および治癒として必要である。
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© 日本頭頸部外科学会
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