園芸学会雑誌
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短報(英文)
わが国における主要中晩生および香酸カンキツ染色体のCMA染色
山本 雅史久保 達也冨永 茂人
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2005 年 74 巻 6 号 p. 476-478

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抄録

わが国における主要中晩生および香酸カンキツ染色体のクロモマイシンA3 (CMA) 染色を行った. 染色体はCMA(+) バンドの有無および位置から5種類に区分できた. すなわち, CMA(+) をA: 両端および動原体近傍に有する, B: 一方の端部と動原体近傍に有する, C: 両端に有する, D: 一方の端部に有する, E: CMA(+) がない, である. 各種はこれらのうち4, 5種類の染色体を有し, 独自のCMAバンドパターンを示した. ハッサクでは1A+1C+8D+8E, ヒュウガナツでは2A+2C+5D+9E, ‘川野なつだいだい’では1A+2C+7D+8E, ‘宮内伊予柑’では1A+1B+1C+8D+7E, タンカン‘垂水1号’では1A+1B+1C+8D+7E, カボスでは3B+2C+5D+8E, スダチでは1B+2C+9D+6Eおよびユズ‘山根’では2B+1C+11D+4Eであった. 以上の結果, 本研究においても近縁の種間では似通ったCMAバンドパターンが観察された.

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