園芸学会雑誌
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原著論文(英文)
カーネーションのエチレン生成における雌ずいでの DC-ACS1 遺伝子発現の役割の同遺伝子発現抑制組換え体を用いた検証
佐藤 茂和気 慶介
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2006 年 75 巻 2 号 p. 173-177

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抄録
カーネーションの ACC 合成酵素遺伝子 DC-ACS1 は,花の老化時に雌ずいで少量発現し,花弁で大量に発現する.カーネーションの花の老化時には,雌ずいで生成したエチレンが花弁に作用して DC-ACS1DC-ACO1(ACC 酸化酵素遺伝子)の発現を誘導し,花弁から大量のエチレンが生成する.DC-ACS1 cDNA を導入した遺伝子組換えカーネーション(16-0-66系統)では,エチレン処理によって DC-ACO1 転写産物が雌ずいと花弁の両方で増加したが,DC-ACS1 転写産物は検出されず導入遺伝子による内生 DC-ACS1 遺伝子の発現抑制(コサプレッション)が推測された.他方,16-0-66 系統では花の老化時にエチレンが生成せず,同時に,雌ずいと花弁で DC-ACS1 転写産物が検出されなかった.また,DC-ACO1 転写産物は,雌ずいで検出されたが花弁では検出されなかった.これらの知見から,カーネーション花弁の老化時のエチレン生成において,雌ずいにおける DC-ACS1 の発現が重要な役割を果たしていることが推測された.
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© 2006 園芸学会
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